介護が理由の離職!雇用保険ってもらえるの?

2017/06/23
介護が理由の離職!雇用保険ってもらえるの?

少子高齢化や核家族化が進むとともに、一人一人に対しての家族を介護する負担が増えてきています。家族に介護が必要になった場合、年齢や病気、必要となる介護の状況に合わせて公的な認定を受けることでさまざまな介護サービスを利用することは可能ですが、サービス内容によってはそれらのサポートだけでは十分に対応しきれないというケースもあります。仕事と介護の両立が難しくなり、離職の道を選ばざるを得なくなった場合の雇用保険の受給について解説します。

そもそも何?雇用保険の基礎知識

そもそも何?雇用保険の基礎知識

雇用保険とは労働者が安定した状態で働き、生活をすることができるように、さまざまな給付の支給で支援する公的な保険制度です。労働者を雇用する事業は規模や業種に関わらず、すべての事業所で雇用保険に加入する義務があります。このため、雇用を受けている労働者はすべての方が雇用保険の被保険者です。

雇用保険による給付制度には、主に失業をした方を対象とした給付と現在も雇用されている方を対象とした給付とがあります。失業したことを理由に受け取ることができる給付として挙げられるのが基本手当です。65歳以上の高齢者や季節的労働者、日雇い労働者が対象となった給付以外に、一般社員やパートタイマーで働く人などが対象となった失業給付があります。雇用先の倒産、契約期間の満了、定年などで離職した場合に、再就職が決まるまでの期間を安定した生活の中で就職活動ができるように支援を受けることができる給付制度です。失業給付や失業手当とも呼ばれていました。

離職日の時点での年齢や雇用保険者であった期間、離職理由によって手当を受けることができる給付日数が決定されます。雇用保険による給付を受ける場合には、離職理由などの確認を示す離職する本人の記名押印または自筆署名入りの「離職証明書」を在職していた事業所からハローワークに提出する必要があります。

また離職後には事業所から「雇用保険被保険者証」の交付を受け、住んでいる場所を管轄するハローワークで仕事を探すための求職の申し込みを行い、「雇用保険被保険者離職票」などの必要な書類を提出しなければいけません。加えて受給説明会に出席し、求職活動を行い、原則4週間に1回のペースで現状が失業状態であることの認定を受ける必要もあります。

雇用を受けていれば誰でももらえるの?介護も理由になる?雇用保険を受ける条件とは

雇用を受けていれば誰でももらえるの?介護も理由になる?雇用保険を受ける条件とは

すべての雇用者は雇用保険の被保険者となりますが、給付を受けるためには一定の要件に該当していることが条件となります。基本手当の受給資格者となる要件は主に2つです。

1つは離職後に再度働く意思があるかどうかです。育児や家事に専念する予定であったり、病気やケガにより再就職できる見通しが立っていなかったりした場合には雇用保険を受けることはできません。

もう1つの要件が雇用保険の加入期間です。離職前の2年間に1年以上の期間を加入していることが条件となります。ただし、失業が自己都合以外のやむを得ない理由がある場合には6カ月以上の期間を加入していれば認定を受けることができるケースもあります。自己都合による離職者を「一般離職者」と呼ぶのに対して、やむを得ないとされる定められた理由により余儀なく離職が要した離職者を「特定受給資格者」や「特定理由離職者」と呼びます。具体的に「特定受給資格者」とは会社の倒産や事業所の廃止、事業所が移転することで通勤が難しくなること、解雇などによる離職者です。

また、「特定理由離職者」とは期間を定めて働いていた契約を更新なく満了したり、妊娠・出産・育児、生活環境の変化により通勤や労働の継続が難しいと判断されたりした場合などによる離職者のことです。介護が理由である場合には、倒産や解雇によるものではなく自己都合による離職となりますが、やむを得ない理由による離職であるとされ「特定理由離職者」に該当することとなります。

ハローワーク:雇用保険手続きのご案内

知らないと損する!?介護が理由で離職する人の雇用保険

知らないと損する!?介護が理由で離職する人の雇用保険

家族の介護のために離職を余儀なくされたとし「特定理由離職者」として認定されると、雇用保険を受けることが可能です。一般的には離職日の翌日から数え始めて1年間が雇用保険の基本手当を受けることができる受給期間となり、決められている給付日数の限度内で受給期間中の失業している日についての支給を受けることが可能となります。

ただし、介護を理由としている場合は、受給期間についての特例を受けることができます。妊娠・出産・育児・親族などの看護などのケースと同様に、退職した後も続けて30日以上、仕事に就くことができない状況である場合には受給期間の満了日を最大3年間まで延長させることが可能となるのです。このため、通常受けることができる1年間の受給期間と介護のために仕事ができないとされる期間を合わせて最大で4年間を受給期間とすることが可能となります。

また、失業した人を対象とした基本手当などとは別に、現在雇用されている人で介護のために休業し職場復帰を予定している場合に受けることができる給付もあります。それが介護休業給付です。介護休業の開始日から遡って2年間に、賃金支払い基礎日数が11日以上ある月が12カ月以上ある場合に、原則として休業開始時の賃金日額の67%を月額で支給日数分を受けることが可能となります。ただし、最大3カ月で60万3千円が限度として定められています。

ハローワーク:特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要

大切な家族と自分のために!上手に給付制度を利用して介護の負担を軽減

大切な家族に介護が必要になったとき、できる限りのサポートをしてあげたいと思うことでしょう。しかし、実際に生活を送るとなると経済的問題に直面せざるをえないケースも少なくありません。介護にかかる費用が家計の負担になってしまったり、介護による離職で復帰しても転職後の収入が減ってしまったりして将来のマネープランが大きく変わってしまう場合もあります。

先が見えにくい介護に大切なことは長期的な視点で生活計画を立てることです。介護生活を送るためには退職以外にも休業という手段もあります。また、資格や仕事の経験を活かして介護をしながらでも就業可能な在宅ワークという選択もあります。国の制度やサポートの情報を知ることで、経済的にも体力的にも支えになる公的な制度を上手に利用して、自分のライフスタイルと経済状況に合った介護生活を目指すと良いでしょう。

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